ボタンのうた

昨日おもいきって押したボタンのことを考えている。

不安だ。結果がどうなるにせよ、これは恥だ。恥をかくんだ。それは確定なんだ。

 

おもいきってボタンを押すまで、1時間ほどボタンの前で行ったり来たりした。

何かしらの形でボタンを押したのがわたしだってバレたらどうしよう。

 

たぶん年明けまで不安だ。不安を抱えて年をまたぐんだ。

ボタンを押した結果がよいものでないとしても、たぶん年明けごろになれば終わる。

ボタン、押してよかったのかな。答えはたぶんあと1年くらい経たないとわからない。

 

先月おもいきって押したボタンはとてもよかった。

自信につながる。結果がどうなるにせよ、押したことがよかった。

 

おもいきってボタンを押すまで、半年以上待ったんだった。

ボタンを押してからは3か月ほど足ぶみしてしまったけど、よいボタンだった。

 

不安だったり自信につながったりしたけど、基本的には悪くはないと思ってる。ボタン。

 

 

その恋を大切にしていけ

前回の日記でもちらっと書いたけど、12月6日のトリプルファイヤーに続き、今月10日にスチャダラパーを見に行ってきた。毎年恒例になりつつある、暮れの元気なごあいさつ。ファンとアーティストの生存確認の会、なんだそう。わたしは今回が初めての参加だったけれど、来年も無事生き永らえたらスチャ様にご報告にあがりたい。

オープニングアクトとして同グループのサポートでギターを担当するKASHIFさんのソロパフォーマンスもあって、充実の2時間半だった。

 

そうそう、KASHIF!アルバムは聴いていたけど、完全にひとりでのパフォーマンスになるとは思わなかった。3曲くらいしかやらなかったけど、1曲目は冒頭のギターをミスり、2曲目はシンセのBluetoothがオフになっていて音がならなかったかったんだって。2日間かけてリハーサルしたって言ってたのに。うふふ。

とてもシャイな方のようなんだけど、曲の合間合間にぼそりぼそりと披露する自虐気味のトークにみんな笑わされてしまった。湖の底に沈むような幻想的な音楽を作るかっこいいアーティストなんだけど、考えれば考えるほど辻褄が合わないくらいのおとぼけさんだった。

 

  

スチャダラパーは相変わらず最高に盛り上がり、まだまだ浅いファンであるわたしもコール&レスポンスにノリノリになるのだった(何度か間違えたけど)。2時間ずっと踊りっぱなし。iPhoneのヘルスケアを見たら、その日昼間に原宿から恵比寿まで歩いたとはいえ、1日の総歩数が24,675歩になっていた。金時山に登った時よりも多い……。

それはさておき、今回は初期の曲や、スチャダラパー自身がやりたい曲、聴かせたい曲を多めにやってくれて、わたしがあまり知らなかった一面を垣間見ることができてよかった。バンドのサウンドも最高にソリッドでかっこいいんだけど、この3人だけのコーナーで原点回帰のような、とても貴重な時間を共有させてもらったように感じた。

またゲストのロボ宙も本ッ当によかったし、サプライズで登場したego-wrappin'には大大興奮。ego-wrappin'は前に野音でも見たけど、今回はリキッドルーム。距離がぐっと近くて良惠ちゃんの表情もよくわかった。良惠ちゃんが歌うブギーバック……よすぎか……ああ、来年こそはego-wrappin'メインのライブも見に行きたいなあ!

 

 そんなこんなでライブ充なここ最近なんだけど、昨日、かなりショックなことがあった。とあるかっこいいバンドが活動を休止していたことを知ったんだ。最後のライブは今年の5月のことだった。

彼らも何年か前に、仕事中Youtubeを流しっぱなしにしていた時に知ったバンドだったと思う。その時メモだけして、情報を追いかけずにいたんだ。ふと思い立ち、彼らも近々見に行きたいなと公式ホームページを開き、やっとそのニュースを知った。もう見ることはできないんだなあ。

 

今年は夏くらいまであほみたいに仕事ばかりしていて趣味はほとんど放置してしまっていたけど、来年は計画的かつゆとりある音楽ライフをおくりたい。下に今見たい/来年見に行くアーティストで思いついたものをリストアップしとこ。とりあえず1月のトリプルファイヤー 、2月のトリプルファイヤー と柴田聡子ちゃん、3月のトリプルファイヤーとオウガ 、スカートは決まってるんだ。トリプルファイヤー……やっぱり行きすぎかな……。

 

トリプルファイヤー

柴田聡子

スカート

左右

cero

ミツメ

Lite

Special Others

Orga You Asshole

ego-wrappin'

スチャダラパー

トロール

Little Creatures

Lopez

 

*音楽じゃない枠:

ねたみおとこ

 

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長い言い訳としあわせな年末

まだまだ興奮さめやらず、ひとり昨夜のことを振り返っては思い出し笑いをしている。たぶん少し不審者感を漂わせている。今は東京へ帰る新幹線の中。ぼちぼち仕事のメールをさばいたり、車内でできる範囲の作業を未だ熱に侵された頭で注意深くこなしている。のぞき見防止フィルターで輪郭がぼやけた小さな文字が、疲れ目を加速させる。いや、そもそも今日はこれまでパソコンを見ていないのだから疲れ目なはずはないんだけど。

 

昨日、思い切って遠出してライブを見てきた。スカートの『20/20』発売記念ツアー、大阪梅田シャングリラ公演。スカートを見るのは8月に恵比寿リキッドルームで開催された「カクバリズムの夏祭り」以来だ。大阪公演では対バンとしてトリプルファイヤーも出演する。そう、スカートとトリプルファイヤーを一緒に見られる、個人的に、とってもスペシャルなショーなんだ。

とはいえ、別段暇な時期というわけでもないのに(このライブ遠征のために、土日も仕事をして納期に間に合わせることになる)チケットを取ったのは、大阪在住のゲーム友だちがそれとなく興味を持ったからというのが大きい。そもそもどうして彼女がこのライブに興味を持ったかというと、ある時左右の公式サイトにある「ロックバンドのライブへ行ったことがないという方へ」というページが、とても親切でかわいらしいという話をしたことによる。彼女も音楽やライブは好きだけど、聴く音楽のジャンルが異なり、ライブの形式も少し違うんだって。「こういうライブに行ってみたい」と言うので、わたしは今回のスカート&トリプルファイヤーの梅シャン公演をおすすめした。それで、(普段から)熱くプレゼンしているうちにわたしも行かざるを得ない流れ、そして心境になってしまったというわけ。

 

正直、トリプルファイヤー については3週間前にリキッドルームのワンマンを見たばかりだし、1月のタワレコでのインストアライブも行くつもりだし、2月の渋谷ツーマンのチケットも取ってしまった後だったし、さすがに立て続けすぎるのではないか?それこそわたしが恐れている気持ち悪いファンになってしまうのではないか?とかなり迷った。ライブのために遠征するなんて初めてだし。だけど結論から言えば、思い切って行ってよかった。ほんとに。

 

今回もスカートのパーカッション、シマダボーイさんもトリプルファイヤーのサポートに入ったため、『FIRE』以前の曲もパーカッション入りバージョンになっていたのがたまらなかった。特に「Jimi Hendrix Experience」のアレンジが秀逸で、オリジナルの気だるい雰囲気にラテンパーカッションの乾いた音がぴったりなんだ……はぁぁ〜~また聴きたい。何回も聴きたい!ライブだけなんて惜しいなあ。

一方スカートのステージには、トリプルファイヤー のスーパークールなギタリスト鳥居さんが立った。わたしたちは前から2列目、鳥居さんの真正面に位置取っていたため、目の前ではらはらとギターネックをなでてはポップでクールな音を奏でる魔法の指に、惚れ惚れとしてしまった。

12月6日。この日はスカート澤部さんの30歳の誕生日で、ライブ前にトリプルファイヤー から吸引式の加湿器をもらったエピソードと、緊張をほぐすために楽屋で昭和歌謡曲「愛のメモリー」を熱唱していたこぼれ話を披露。そのMCに沸いた空気を鎮静させるように始まった「アンダーカレント」だったけど、澤部さんが歌詞を飛ばして曲を中断させるというハプニングもあって、もう何もかもが特別……!

「視界良好」のイントロが始まるのとほぼ同時に(当然わたしを筆頭に)あがった悲鳴のような歓声に、照れたような、嬉しそうな澤部さんの笑顔がとびきりかわいかった。

 

ライブ終了後、トリプルファイヤー の面々と直接お話しできる機会があり、東京から来た旨を伝えたら若干引かれた気もしなくはないけどしあわせいっぱいの1日となった。

 

というわけで、前回のエントリーで書いた通り、お金を持ったjkよろしくアクティブに過ごしている。もう今年はこれで終わっていい……とたしかに思った。ライブ後、ひとり立ち飲み屋で海鮮ユッケをつつきつつ、酎ハイのアルコールとともに余韻を身体中に巡らせながら。よいお年をって。もう2017年を振り返るブログを書こうと考えていた。でも今さっきスチャダラパーのチケットを取ってしまったので、もう少し今年を楽しませてもらいながら、がんばって駆けぬけようと思う。(それに何よりまだまだ仕事がおわらない)

 

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15年前

「吉田くんかわいい」が口癖になって久しい今日この頃。ここしばらく(たぶん年始ごろからじわじわと)音楽熱がやたら高まっている。特に邦楽に対する渇きが尋常じゃなく、日本にいなかった8年間に加え、いろいろあって日本の音楽に触れていなかった数年分の埋め合わせをしようと、今になってそれは必死に、高校生時代のような音楽の聴き方をしている。あの頃の情報源は主にタワレコだったけど、今はもっぱらインターネット経由(CDやレコードは実店舗で買うし、今もお店で掘ったりするよ)。わたしの高校生時代に今のようなYouTubeがあったらどうなっていたんだろう?なんて思いながら、人生の周回遅れを満喫してる。

 

YouTubeで好きな音楽を聴く。次に全然知らなかった楽曲がおすすめされる。なんだこれめちゃくちゃカッコイイ!そのバンドが2002年に解散していたことを知る。15年分のむなしさも知る。メンバーが後のあの人だってわかる。15年分を取り戻す。そうこうしているうちに、若くて新しいすごいバンドがどんどん出てくる。どうしようどうしよう!全然間に合わない。ギターも結局練習してない。どうしようどうしよう!

 

これってもうほぼ女子高生だと思う。この焦り、このときめき、このありあまるエネルギー。経済力があってお酒も飲める女子高生。うわ、強そう!

現にわたしは酔っぱらうと走り出す。あんまり胸を張って言うべきことではないけど、駅から自宅までダッシュする。たぶん生命力がありあまっている。人や車にぶつからないように気をつけたいと思う。

 

最近は、CHAIっていう女の子のバンドがとってもいい。今年、SXSWにも出演したんだって。わたしはその様子を伝えるテレビ番組で彼女たちを知った。音はカッコよくて、とにかく愛くるしくて、センスがいいんだ。どうこでどうやって育ったらそうなるんだ。いいなあ!

www.youtube.com

わたしにはバックグラウンドを的確に解説できるだけの知識も技術もあんまりないけれど、お気に入りの音楽を周回遅れなりに楽しんでいる様子を記録していきたい。

 

さて、そろそろ仕事に戻ります。 

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晴れの日

快晴!

空がこんなに青いと、多少寒いくらいが気持ちいい。リビングと寝室にある南向きの大きな窓から眩しいくらいの光が差し、猫たちが布団の上でぬくぬくとしている。陽に当たった猫の体って、なんでこんなにあったかいんだろう。とても幸福度の高い朝。

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友達の家に遊びに行く。手土産はシャインマスカットと決めていた。少し値は張るけれど、旬を味わうのには最高によい天気だ。

その子の住んでいる街は、うちから1時間と少々。秋晴れの中、電車で聴くスピッツはなんとなくノスタルジック。

 

日曜日は登山に行く。そして温泉。からの忘年会。何をしていても気分が高まらずにはいられない、そんな日。

  

 

吉田くんのことが好きすぎる

11月2日、トリプルファイヤーの通算4枚目となるアルバム『FIRE』がリリースされた。

発売前からインタビューなどで期待は高まっていたけれど、いざ聴いてみたらとんでもないアルバムだった。発売日から今現在に至るまで、スカート澤部さんの言葉で言うところの"穴が開くほど"聴いている。

 

前作『エピタフ』に出会った時、自分の中に沸き起こった"かっこいい"という感想に困惑しながら、それを確かめるように何度も聴いた。これはかっこいい……かっこいい……かっこいい、でいいんだよね…?か…かっこいい!!ちょうかっこいい!!トラックに轢かれた!!SEXはダサい!!!

 

それから某動画共有サイトにアップされているMVやライブ、ボーカル吉田くん(あえて「くん」付けで呼ばせてください)の大喜利番組出演時の動画をチェックしたりした。気づいたころにはもう完全に心を奪われていた。

 

そんな最中での『タモリ倶楽部』出演、しかも30分丸々吉田くんの適性バイト探し特集である。この時、同番組への出演自体は3回目。なんとなく、『いいとも!』にゲスト出演していたピース又吉さんの、大喜利コーナーでの大活躍とその後のブレイクを思い出す。タモリさんもわたしも、少し影のあるユーモアが好物なのかもしれない。

 

 そして11月2日の『FIRE』発売日。1曲目「中1からやり直したい」のイントロでしびれ、それから今に至るまでずっとビリビリしっぱなしである。今回、スカートつながりで知ったパーカッショニストシマダボーイさんも入り、ますます好みのサウンドになっていた。個人的には、ジャーマンロックバンドCANの雰囲気を感じ取る。吉田くんとダモ鈴木さんの間にも、どことなく共通するものがあるような気がしない……?

吉田くんの歌詞も、少し洗練されてきたようにも感じる。これまでももちろん1曲ごとに少し特異な形でメッセージを爆発させてきた吉田くんだけれど、『FIRE』ではそれがより哲学的なアプローチで発せられている。「銀行に行った日」の"今日という一日の意味 もう担保されてる"というフレーズは、アメリカ留学時代、いろいろな意味でギリギリすぎてゴミみたいな生活を送った経験のあるわたしに大いに響いた。

 

 

www.youtube.com

↑ 野球選手になるために、体づくりをするために、質の良い食事を維持するために、食費のために、バイトを増やすために……と前提を遡って、遡って、本来の目標から大きく外れてしまうダメな人の歌。

 

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↑ この写真にあるのはトリプルファイヤー2枚目のアルバム『スキルアップ』と、タワレコ購入特典のポチ袋、そしてその中から出てきた恐らく酔いつぶれてベンチで寝ている吉田くんのステッカー。企画も何もかもが最高かよ……。

 

portal.nifty.com

↑ 吉田くんについて検索していた時に出会った動画コンテンツ。50本ほどあるが、1本が2〜4分なので一気に見てしまった。一緒に友達探しに出かける"左右"というバンドで活動している花池くんが、無表情かつロジカルにクレイジーな提案をしてくるところがたまらない。花池くんに何かをやらせるときの吉田くんがたまに悪そうな顔をする。この動画のおかげで左右も聴くようになった。左右、カッコイイよ!また別の機会に彼らについても書きたい。

 

 

トリプルファイヤーのバンドとしての魅力は、ギター鳥居さんの音楽理論に則った完璧主義的な作曲、そのトリッキーなリズムをビシッと再現して音を引き締めるドラム大垣さんとベース山本さん、そこに突然Tシャツとビーサン、ボサボサ頭でぬっと現れて異空間を生み出す吉田くんの歌詞とボーカルが、絶妙なバランスを保ちながら共存しているところにあるんだと思う。スゴイなあ。

 

わたしはあまり情報を発信しようというタイプではないし、できることなら人に影響を極力与えないように生きていたいと思う方だけど、スカートとともにトリプルファイヤーと吉田くんのことは友達、整体の先生、美容師さんなどなど、会う人みんなにプロモーションしているところ。

 

吉田くんかわいいかわいいかわいいかわいい……と言い続けるエントリーを書くつもりが、割と普通めにトリプルファイヤーを紹介して終わった。

トリプルファイヤーはこれからもずっと応援していきたい。が、あまり気持ち悪いファンにならないよう慎重にいきたい。吉田くんかわいい。

 

 

ねこちゃんたち

うちの近所には野良ねこちゃんがいっぱいいる。こないだなんて、1日で14匹にも出会った。以前住んでいたところもねこちゃんがたくさんいる地域で、耳にV字にカットが入った子たちがベランダに遊びに来たりしていた。実は近所にねこちゃんがいるということも、今住んでいるこの土地に引っ越しを決めた要因のひとつだったりする(もちろん、要因ランキングの中では下のほうだけど)。ひとのお宅の塀や窓、茂みの下に「いないかな?」とねこちゃんを探しながら歩くのが楽しいのだ。あそこの私道には長毛の白猫ちゃん、こちらのお宅の窓にはきれいなアメショーちゃん、ここの駐車場には白猫ママと3匹の子どもたち。

 

ある時、珍しく白猫ママのファミリーが総出でご挨拶をしてくれた。子どもたちはいつも無邪気に飛び跳ねているのだけれど、白猫ママの警戒心が強いのだ。これは貴重だ、かわいい、と写真をパシャリ。翌日、ボランティアの方と近所の餌やりさんが捕獲用の檻を設置し、一家の避妊と去勢の手術をするんだと言ってねこちゃんたちを連れていった。

 

一家の住まいにしていた場所は元々私有地で、餌やりさんが無許可でご飯を置いていたがために居つき、子を産んで増えてしまっていたようだった。餌やりさんは一度、土地の所有者にひどく怒られたようで、それを機にボランティアさんに助けを求めたとのことだった。

 

「じゃあ、今日でお別れですね。最後に会えてよかった」

「うーん、手術後、里親を探す予定だけど、どの子ももう大きくなってしまったから貰い手が見つかるかどうか……。ところであなた、猫飼いません?」

「うちにはもう2匹、いるので……お役に立てず、すみません」

 

なんとなく去りがたく捕獲の準備を見ていたけれど、スーパーの袋でふさがった両手では何もできそうにないので、間もなくその場を後にした。「がんばってください」と言うと、ボランティアさんは嫌そうな顔をした。

 

白猫ママ一家が新しい、暖かいおうちにありつけますように。

 

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